2021年02月28日

古民家の用途変更について(2)

そもそも古民家とは、建築基準法ができる(昭和25年)以前の建物が
ほとんど(建築基準法前身の市街地建築物法大正8年さえも)で、
建物優先(法律対象外)の理解で良いのですが
これを用途を変えると、そこで現行の建築基準法が絡んできて
にっちもさっちも、なんとも使えない(用途変更使用できない)状況となり
空き家の有効利用をとても妨げる事になっていました。

そこで、200uまでは建築確認申請不要で用途変更が可能になる特例が
設けられました。これにより、既存の戸建て住宅は大幅に利用しやすく
(用途変更しやすく)なり、活用が進むと思われます。

但し、なんでもかんでも可能ではなく、他の法律は守らないといけないですし、
専門家の意見をよく聞く必要があります。
そもそも、一定の規模の建物は(改修であっても)、設計に建築士が
携わらないといけない規定となってます。

建築基準法もそうですが、最低守りましょうね というのが
法律のラインとなっていますので、面倒なことを言っているように
思われるかもしれませんが、よく考えて行いましょうね〜。















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2021年02月25日

古民家の用途の変更について(1)

通常古民家は専用の住宅として、その用途に共されています。
その住宅として使われていた古民家をレストランや宿泊施設等
住宅以外の用途(使い方)に供するときは、用途変更という
行為となります。

建築に係る物では
・建築基準法
・消防法
・浄化槽法 
・生活衛生関係営業法 といった関係の法律が存在します。
それぞれ、面積や用途によって細かく分類され、必要なもの
そのままで良い物と別れています。

でも、なかなか難しんですよね〜。
一般の方では、私が話し出すと、“この人、なに難し気にいいよんや” 
てなことになります。
でも、一応法律で決まっていることなので、お金が掛かろうが
工事が大変になろうが、守らなければならない事には違いありません。

良く、グレーゾーンとか言われる方がいらっしゃいますが、
法律ではそういった物はなく、白か黒かです。
もし、何かあった場合取り返しがつかなくなる と思って
耳をお貸しください。












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2021年02月21日

お気をつけ下さい(3)

なんか、シリーズ化してきそうな“お気を付けください”ですが、
専門性が高く、解る方が少ないこともあるのかなあ と、思います。
今回は古民家所有者に忍び寄る、古材・古美術等についてです。

古民家所有者は大体の方がもう理解しているのですが
蔵の中の物を一式5万円で買ってあげるで〜 とか、忍び寄ってきます。
もちろん、ごみ処分とかを考えると、施主にとっては気楽かもしれませんが
1個10万円する漆器が100個あっても、有るとは決して言いません。
有名な画家が描いた巻絵があっても、    〃       。

相当額で買い取るのが商売の本筋ですが、その道の方々は
言い値が多く、安くたたき買い上げ、時期が来たら相当高く売るそうです。
(真っ当な業者さんも居るかとは思いますが。。。)

蔵のあるうちでも、時代物が所蔵されている家も少なくはなっているだろうと
思いますが、どうぞお気を付けください。













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2021年02月18日

お気をつけ下さい(2)

建築業界に数十年身を置いていますので、工事中の物件で、
業者の対応について、何度か、“どうしたら良いのか?”と、
相談を受けた事があります。

お施主様は希望と明るい未来を思って工事(リフォーム)を行うのですが
相応に仕事がはかどらず残念でどうしたら良いのだろう・・と、言うことも
あると思います。
一方的に業者に非があるのだろうと思いますが、
何度か相談を受けた工事に良く似通ったのは、契約に関する資料が
極端に少ない と、言うことでした。

改修工事なのに、工事面積に単価を掛ける(坪いくら)といった内容や
そもそも図面・見積も全くなく、工事一式いくら とか、
工事内容がどういったものか・・後でよくわからないようになっています。

故意なのか、偶然なのか、、本人にしか解りませんが
非常に残念なのは間違いないです。
技量不足や失敗もあろうかと思いますが、お門違いの不良について
後々調査追跡ができるようにしておくことが業者の務めです。
務めが出来ているかどうかも含めてご確認下さい。

どうかお気をつけ下さい。

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2021年02月14日

お気をつけ下さい(1)

ある方より古民家改修のトラブルでの相談を受けています。
香川県にある業者に古民家改修工事の依頼をし、工事にかかっているが
工事はなかなか進まなく2年経過後も工事が行われ、
契約した金額より数百万円の追加を支払いを行ったとの事です。

この業者、古民家改修工事の香川県では先駆者といっていい方で
町並みや古い物の写真を高校生たちが撮影し発表するボランティアを
行っていたりする、その方面では有名な方です。

しかし、片方では、お施主さんに結果的に残念な事にし
他方、職人・業者にも工事代金を支払わなく迷惑をかけています。
最初にこの方の行状を聞いたのは、ある弁護士からの問い合わせでした。
かれこれ7・8年前の事だったと思いますので、それ以降も
数件同じような行為を行っているようです。

見た目は普通の建設業者です。
自分からは悪いことをするとは決して言わないでしょう。

どうぞ、お気をつけ下さい。









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2021年02月11日

大門の修理終わりました〜!

先日より改修工事を行っていました、大門の修理が終わり、
無事現地に取り付けられました。
ついでに使いにくかった、通用門にもドアチェッカーを付けて
半自動式にしました。

現代では作る事の無いだろう、おおきな門だけに
修理して使えるようになったことで、“ホッ”としました。
調子の悪くなったものも、修理して使う。
古民家の雰囲気そのままで、理想にも叶っているように思います。

元に戻された大門

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2021年02月07日

屋根瓦の塗り替えです。

津田の古民家改修工事の屋根瓦は、本瓦(お寺の瓦のような奴)の
スレート(セメント)で作られている物でした。
恐らく、数十年前に製品としてあったものだと思われますが
スレートは塗装がはがれると、水が材料を貫通し家の中に
漏れ出します。
この瓦も、塗装の限界は過ぎていましたので、再度塗装を掛け
屋根としてもう一度働いてもらえる工程を行います。
燻し瓦の様に耐久性はもちませんが、それでも長期間の耐久性があります。

屋根はお金のかかる場所で、悪くなっても結構見えていながら
見えていない様に思ってしまう場所ですが
ここをサボっていると、段々と腐朽が進み建物としてダメに
なります。注意が必要!
今回改修工事できっちり直しておきます。

◆上が塗装終わったところ、下が今から塗装掛けるところ

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2021年02月04日

古民家のご相談を受けました。

高松市内で、古民家の改修工事のご相談を頂きました。
住宅として利用している場所を、趣味の部屋として利用したいとの事です。
現状の間取りと、現状の状態(屋根や壁、柱や床)を確認して
機能に添えるかどうかを検討していかないといけません。
なんでもかんでもお施主さんの意向通りにするのではなく
危ないものはあぶないよ・・。そっちにしない方がいいよ・・。と、
経験を重ねたことをお伝えしながら、解答を探り出さないといけません・・。

時には意向に反することもお話しするかもしれませんが
どうぞ気長にお付き合いお願い致します。














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2021年01月28日

大門の改修工事です。

高松市にあるお屋敷入口の大門お調子が悪く、手入れを行っています。
現場では治すことができないので、一度工場へ持ち帰って
手入れを行い、再度現地で取り付けるようになります。
また、金物等の調子も悪いので、併せて調整致します。

◆大門全景〈右にあるくぐり門は数年前に取り換え〉

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現在ではこのような形式の門を作る事はありえないと思います。
当時の面影が残っていくことに安心する気持ちです。
しかし、カッコいい門ですよね〜

◆調子の悪い部分と、持ち帰る様子です↓ 一週間位かけて、治してきます!

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2021年01月24日

高松・三谷の大屋敷

高松市三谷町にある大屋敷の解体工事が始まった昨年末より
工事はどんどん進んでいってましたが、最近通りがかってみると
敷地内の建物・樹木(おそらく庭)はほぼなくなっていまして
土塀とお濠のみとなっていました。(敷地外周に2間≒4mのお濠があるのです)

垣間見える敷地は野球場のグラウンド程あり、すさまじき広さです。
お濠といい、敷地の広さといい、繁栄時はとてつもない財力があったのでしょう。
どんな生活がされてたのでしょうね〜。

残念ですが、維持することは大変だったでしょう・・。
今は土塀が残っていますが、土塀の処分だけでも気が遠くなるほどの
工事代金が掛かるはずです。

解体される前に、一度拝見できてたら と、悔やまれます・・。









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